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健診システム MeXam (めざめ)

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肝硬変や肝がんの早期発見に役立つ検査項目を紹介します。
2022-11-14
肝硬変や肝がんの早期発見に役立つ検査項目を紹介します。
「あまりお酒を飲まない、あるいは痩せているのに、脂肪肝※」
と診断される方が増えているのをご存知ですか?
※肝臓内の細胞に中性脂肪が30%以上たまった状態のこと。
 肝機能障害を引き起こし肝硬変や肝がんへと進行するケースあり

脂肪肝は、飲酒量が多い人がかかる病気だと思われがちですが、
最近では、
アルコール性の脂肪肝よりもあまりお酒を飲まない、
あるいは一日に一合未満の飲酒をする方の
「非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD:ナッフルド)」
が多くなってきています。

従来、NAFLDは、肝硬変や肝がんには至らないと考えられてきました。
しかし近年では、
NAFLD患者の2割程度に、
肝臓に炎症や線維化を伴う「非アルコール性脂肪肝(NASH:ナッシュ)」が認められ、
最悪の場合、肝硬変や肝がんにより死亡に至るケースが報告されています。
ちなみに、残りの8割の方も、
NAFLDを放置した結果、NASHに症状が進行したというケースも報告されています。

しかし、NASHを含め肝疾患は、
病態がかなり進行するまで自覚症状が現れません。
つまり、
気が付いたときには手の施しようがない状態にならないよう、
定期的な健康診断の場で、早期発見をすることが極めて重要なのです。

そこで、今回は、
NAFLDのリスク度を早期に発見できる指標
「FIB-4 index(フィブフォー・インデックス)」を紹介します。

FIB-4 indexとは、
脂肪肝のリスク把握に重要な
「肝臓の線維化の進展度合い」を評価するスコアリングシステムです。

日本肝臓学会も推奨するこの検査方法は、
血液検査の「AST値・ALT値・血小板数・年齢」の4項目を組み合わせて計算し、
得られた数値から肝線維化の進展の度合いを評価します。

一般的な検診項目(AST/ALT/血小板数/年齢)さえ揃えば、すぐに測定できる点が利点です。
こちらのサイトから、簡単に計算できます▼
https://medical.eisai.jp/ea/disease/hepatopathy/fib-4/calculator.html

検査結果は、3つの区分に応じ、判定できると言われています。

【低 値】
1.3以下だと、肝疾患による線維化の進行リスクは低い。(経過観察)

【中間値】
1.3~2.67だと、線維化が進行している可能性あり。念のためお近くの
病院で詳しい検査を受けることを推奨します。

【高 値】
2.68以上だと、4~8割が肝硬変、または肝硬変に近い状態まで線維化が進行している可能性あり。お近くの病院にご相談ください。


約5,000人をNAFLDを対象にした調査結果によると
「中間値が12%・高値が1%という結果が出たため、
 8人に1人が高度線維化のステージまで進行している可能性アリ」
との報告がでています。

この結果は、裏返せば、
FIB-4 indexを導入することで、
8人に1人のNAFLDの患者の肝硬変や肝がんを早期発見できる可能性がある、
とも言えるのではないでしょうか。

(調査結果等の詳細はこちら▼)
https://kanzo-kensa.com/column/fattyliver03/


みなさんの医療機関でも健診オプション・健診項目として検討してみては
いかがでしょうか。
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